東北ビル管財(株) ビルメン事業部 環境消毒課
A.S
私が入社したのは1991年。陸上自衛隊での2年の任期を終え、就活していた当時は「交通誘導業務であれば、規律を守り業務にあたる自衛隊での経験を活かせるのでは」と思ったのが応募のきっかけ。体力にも自信があったため「現場に立つ仕事であれば、自分にも力になれることがあるはずだ」という、まっすぐな気持ちで入社しました。
今でこそTBKグループは東北や首都圏へ展開し、様々な事業会社がありますが、当時は東北ビル管財のみで事業部ごとに特定の業務を行うのではなく、全社員が現場を掛け持つ何でも屋のような時代でした。そのため日によって清掃業務、交通誘導と、様々な現場をマルチに対応していた毎日が私の土台になりました。今でも忘れられないのは、当時の経営陣が朝一番に会社へ出社し、誰よりも先に社員のデスクを拭いたり、書類の整理整頓をしていた姿。社会に出て間もなかった自分にとって、立場が上の人でも、当たり前のことを誰よりも徹底する姿勢は純粋に心を打たれ、いまの仕事観にも刻まれる出来事でした。30年以上経った今も心に残っており、こうしてこの会社で働き続けられている原動力の1つです。
私の所属する大館本社ビルメン事業部では主に、清掃・設備・害虫駆除の3つの業務を柱としています。建物を清潔に、そしてキレイに保つ「日常清掃」や日々の清掃で落としきれない汚れを専門の機材と知識で除去する「特別清掃」、建物の命とも言える空調や給排水の維持管理「設備メンテナンス」、そして一般住宅や飲食店などの衛生環境・安心安全を守る「害虫駆除」まで、その領域は多岐にわたります。私たちの仕事は、お客様が「何もない日常」を当たり前に過ごすためのものです。表立って目立つ仕事ではありませんが、我々が提供しているサービスは生活インフラに密着しており、地域社会を支える重要な存在です。1つひとつの現場に誠実に、そして丁寧に向き合い続けるプロフェッショナル精神。その積み重ねこそが、地域社会やお客様からの信頼に繋がると信じています。
具体的な目標というよりも、私は若手が進むべき「道しるべ」を示せる存在でありたいと考えています。ありがたいことに30年以上の勤務を通じてたくさんの経験を積み、部長として組織を管理することも任されています。一方で自身が経験してきたことが全て正解だったとも思っていません。世の中の変化も激しく、さまざまな価値観が生まれている今、あえて「レール」を敷くことはしません。一度敷かれたレールは、そこから外れてしまった時に元に戻るのがとても大変だからです。そうではなく、遠くにある目指すべき目標や方向性を提示し、そこに至るまでの道は自ら選んでもらいたいです。目標を立て、歩む道のりを自分なりに考える。その支援は惜しみなく行いたいと思います。これまでの歴史を大切にしながら、良いかたちで後輩たちへバトンを渡したいと思います。
取材者:林 莉子
取材日:5/1
取材場所:東北ビル管財(株)×オンライン
公開日:5/15
写真撮影者:星野 慧